東北電力の東通原子力発電所で事故が起きたことを想定した県の防災訓練が行われ、東通村や周辺市町村の住民を原発から30キロ以上離れた地域まで避難させる手順などを確認しました。
青森県は23日、東北電力の東通原発で大地震により原子炉を冷却する機能が失われて放射性物質が外部に漏れ出すおそれがあるという想定で、防災訓練を行いました。訓練の大きな目的は、県がことし2月に策定した新しい防災計画に基づいて、東通原発から30キロ以内に入る5つの市町村と連携しながら住民を広域的に避難させることです。
訓練には市町村の担当者や住民などおよそ900人が参加し、このうち、東通村にある老人保健施設では看護師たちが入所するおよそ50人の高齢者をホールに集めました。
そして、支援が必要な高齢者役をつとめる数人の職員を担架や車いすに乗せたまま施設の車両に移すなど、村の体育館に迅速に避難するまでの手順を確認しました。
また、六ヶ所村では東通原発からおよそ10キロ離れた泊地区の住民が、津波で孤立したという想定で自衛隊のヘリコプターに乗り込み村内の別の地区に移動しました。そして、バスに乗り換えて原発からおよそ60キロ離れた広域避難先の青森市まで移動しました。
青森市にある県総合学校教育センターには、むつ市や六ヶ所村など4市町村からおよそ100人の住民が避難し、被ばくの状況を調べる検査を受けました。
このうち、六ヶ所村の住民は、出発から1時間40分後に、予定より20分早く避難所に到着しましたが、住民からは「実際に避難する時はヘリコプターが来てくれるのか不安だ」などと、避難に対する不安の声が聞かれました。
一方、県庁に設置された県の災害対策本部では、東通村にある防災拠点のオフサイトセンターなどと結んでテレビ会議が行われ、三村知事も出席して情報共有の手順を確認しました。
東通原発周辺の5つの市町村は30日の訓練結果を踏まえて今後、広域避難を含めた具体的な避難計画を策定することにしています。
11月23日 19時06分