防潮堤など復旧工事完成1% 宮城
東日本大震災の発生後、宮城県内でこれまでに復旧した防潮堤や堤防といった、津波などを防ぐ施設は1%にとどまっています。
東日本大震災で、宮城県内の防潮堤や堤防といった津波などを防ぐための施設は、74か所が被害を受けました。このうち全体の80%にあたる、59か所で復旧工事が始まっていますが、これまでに完成したのは1か所で、全体の1%にとどまっています。
津波などを防ぐ施設のうち、防潮堤の整備をめぐって、宮城県は、数十年から数百年に1度発生すると予想される、津波を想定して整備を進めるべきだとしていますが、気仙沼市などでは景観が損なわれるなどとして、根強い反対意見があり、合意に至っていません。
また、塩釜市の無人島に防潮堤を整備する県の計画に地元などから「無駄な事業ではないか」という指摘も出ており、防潮堤の整備をどのように進めていくかが、引き続きことしの県の重要課題になりそうです。