◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(9日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7600yd(パー71)
今季のメジャー最終戦を翌日に控えた9日(水)、松山英樹は事前ラウンドには出ず、当地で練習した。前週の「WGCブリヂストン招待」で最終日に圧巻の「61」をマークした優勝から3日後。午前10時前に会場入りし、正午にはコースを後にした。
2013年のプロ転向後、松山がメジャーの前日に練習ラウンドを行わなかったのは2014年の「全米プロ」、荒天のためコースに来場しなかった今年4月の「マスターズ」だけ。あまり例のない開幕前日の様子となったが、故障もなく体調面を優先した模様だ。
ドライビングレンジでの打ち込みのほか、パッティング練習ではピン型のエースパターでショートパットのストロークを確認し、前週初めて実戦で使用したマレット型パターでもボールを転がした。
当地で2016年まで開催されていた「ウェルズファーゴ選手権」に、松山は過去3回出場しすべて4日間をプレー。16年の11位が最高位で、平均スコアは「71」とアンダーパーを記録している。ただし、コースは今大会を前に改修が行われた。「全然違うので初めてのコースだと思ってやっている」というように、パーは72から71に変更。特に前半5番までと、左ドッグレッグの11番が改造されただけでなく、バミューダ芝によるコース全体の仕上がりが違う。
クエイルホロークラブは16番からの3ホールが“グリーンマイル”の愛称を持ち、高難度の連続する3ホールとして知られている。「ザ・ホンダクラシック」の“ベアトラップ”、「バルスパー選手権」の“スネークピット”、「マスターズ」の10番から12番(アーメンコーナーは11番からの3ホール)などと比較されるが、最終局面の終盤3ホールであることが、またひとつの特徴だ。
それでも松山は「難しい上がりになる。でも、その前に難しいホールが続いている。そこだけが難しいコースじゃないですね」と言った。ラフに入ったボールは見えないほどに沈むこともあり、グリーンは芝目の向きでスピードが大きく違う。連日、雨予報が出ており、晴れ間がのぞけば刻一刻と速さが変わるかもしれない。技術はもとより、神経戦を強いられるメジャー初制覇への道。心身をフレッシュな状態に戻しながら、長い4日間を見据えている。
GDOニュース