映画「不滅の恋」の中でベートーヴェン自身がすでにほとんど
聴こえなかった耳をピアノに押しあて、静かに奏でるシーンが
印象的だったこの曲は「月光」「熱情」と共に彼の“3大ピアノソナタ”とも呼ばれる初期の傑作です。
第2楽章の主題は後に「第9」の第3楽章にほぼ同じイメージで転用されたり、また未完の「第10番」においても似た旋律が使われるはずだったという研究もあり、いかにベートーヴェン自身が気に入っていたメロディーであるかがうかがえます。
そのためか歌詞をつけて歌われるなどアレンジ曲も多く(ビリージョエル、大竹しのぶ etc.)
彼の作品中もっとも愛される旋律のひとつといえるかもしれません。